2026/10/15 14:29

「親が亡くなり、実家を相続することになった」

そんなとき、

「不動産の名義はどうすればいい?」
「何の書類を集めればいい?」
「自分でも手続きできる?」
「司法書士にお願いしないと無理?」

と戸惑う方も多いのではないでしょうか。

2024年4月1日から、相続によって不動産を取得した場合の相続登記が義務化されました。

そのため現在は、

「とりあえず父親名義のままにしておこう」

という考え方では済まなくなっています。

一方で、相続登記は必ずしも最初からすべて専門家に任せなければならないわけではありません。

家族関係や財産の状況が比較的シンプルであれば、必要な書類と手順を確認しながら、自分で手続きを進めることも可能です。

この記事では、

・相続登記はいつまでに必要なのか
・どんな書類を準備するのか
・どのような流れで申請するのか
・自分で進める場合のポイント
・途中で難しくなった場合はどうするのか

を、初めての方にもわかるように整理していきます。


相続登記は「やっても、やらなくてもいい手続き」ではありません

まず知っておきたいのが、相続登記の義務化です。

2024年4月1日から、不動産を相続したことを知った場合、原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。

正当な理由がないまま申請義務に違反すると、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。

つまり、

親名義の土地や家を相続した
↓
しばらく使う予定がない
↓
名義はそのままでいい

とは考えない方がよい時代になりました。

相続した不動産がある場合は、まず登記状況を確認することが大切です。


2024年より前に発生した相続も対象です

「父が亡くなったのは2024年より前だから関係ない」

と思っている方も注意が必要です。

相続登記の義務化は、2024年4月1日より前に発生した相続についても対象となります。

すでに相続したことを知っている未登記の不動産については、原則として2027年3月31日までが一つの重要な期限となります。

昔の相続だから大丈夫、とそのままにせず、一度確認してみましょう。


相続登記を始める前に、まずやること

いきなり法務局へ行くのではありません。

不動産の相続では、まず順番に整理していくことが大切です。

基本的な流れ

① 誰が相続人なのか確認する
↓
② 遺言書があるか確認する
↓
③ 不動産などの相続財産を確認する
↓
④ 必要に応じて遺産分割について話し合う
↓
⑤ 必要書類を集める
↓
⑥ 登記申請書を作成する
↓
⑦ 法務局へ申請する

こうして見ると、

「相続登記=申請書を1枚書けば終わり」

ではないことがわかります。

登記の前に、

「誰が相続するのかを確認する作業」

が必要なのです。


相続登記ではどんな書類が必要?

必要書類は、遺言書がある場合、遺産分割協議を行った場合、法定相続分で登記する場合などによって異なります。

代表的なものとしては、次のような書類があります。

【相続登記で確認する主な書類】

・亡くなった方の戸籍関係書類
・亡くなった方の住民票の除票や戸籍の附票
・相続人の戸籍謄本
・不動産を取得する相続人の住民票
・固定資産評価額が確認できる資料
・登記申請書
・遺産分割協議書
・印鑑証明書 など

※必要となる書類は相続の方法によって異なります。

特に初めての方が大変だと感じやすいのが、

「戸籍を集める作業」

です。


戸籍集めが相続の最初の壁になりやすい

相続人を確定するためには、亡くなった方の戸籍を確認していきます。

以前は、本籍地が移っていると、それぞれの自治体へ戸籍を請求する必要がありました。

しかし現在は「戸籍の広域交付制度」が始まり、一定の条件を満たせば、本籍地以外の市区町村窓口でも戸籍証明書等をまとめて請求できるようになっています。

ただし、すべての戸籍やすべてのケースで利用できるわけではありません。

そのため、

「誰の戸籍が必要なのか」
「どこまで集めればいいのか」

を先に整理してから動くことが大切です。


遺産分割協議書が必要になるケースも

相続人が複数いて、

「実家は長男が相続する」
「預貯金は母親と子どもで分ける」

など、相続人同士の話し合いによって財産の分け方を決める場合には、一般的に遺産分割協議書を作成します。

遺産分割協議による相続登記では、協議書や相続人の印鑑証明書などが必要になります。

ここで大切なのは、

相続人の一部だけで勝手に決めないこと。

遺産分割協議は、原則として相続人全員で行います。

相続人が多いほど、連絡・確認・書類への押印などに時間がかかる可能性があります。


相続登記は自分でも申請できる?

結論からいうと、

相続登記は自分で申請することもできます。

たとえば、

・相続人が少ない
・遺産分割で揉めていない
・不動産の権利関係が複雑ではない
・必要な書類を自分で整理できる

といったケースでは、自分で進めることも選択肢の一つです。

相続登記の大まかな流れは、

必要書類を集める
↓
登記申請書を作成する
↓
登録免許税を確認する
↓
管轄の法務局へ申請する

となります。

申請方法には書面による申請のほか、オンライン申請もあります。

ただし、相続関係や不動産の状況によって難易度は大きく変わります。

最初から、

「絶対に全部自分でやらなければいけない」

と考える必要はありません。

自分で進められるところまで進め、難しい部分が出てきたら司法書士などの専門家へ相談する方法もあります。


相続登記には登録免許税がかかります

自分で相続登記を行う場合でも、基本的に必要になるのが登録免許税です。

相続による所有権移転登記の登録免許税は、原則として、

不動産の価額 × 0.4%

で計算します。

たとえば、計算上の不動産の価額が1,000万円であれば、

1,000万円 × 0.4% = 4万円

が一つの目安となります。

ただし、一定の条件を満たす土地については登録免許税の免税措置が設けられている場合があります。

そのため、実際に申請する際には最新の制度を確認してください。


遺産分割が3年以内にまとまらなかったら?

ここも相続登記義務化で知っておきたいポイントです。

相続人同士で話し合いがまとまらず、

「3年以内に正式な相続登記ができそうにない」

というケースもあります。

そのような場合に利用できる制度の一つが、

「相続人申告登記」

です。

相続人申告登記は、相続登記の申請義務を簡易的に履行できるように設けられた制度です。

ただし、

相続人申告登記をすれば、その後の相続登記がすべて不要になるわけではありません。

その後、遺産分割が成立した場合などには、改めて必要な登記を行うことになります。


「法定相続情報証明制度」を活用する方法も

相続では、銀行、不動産、証券会社など、さまざまな場所で戸籍関係書類が必要になる場合があります。

そこで便利なのが、

法定相続情報証明制度

です。

戸籍関係書類などをもとに作成した法定相続情報一覧図を法務局へ提出し、認証された写しの交付を受けることで、その後の各種相続手続きに活用できます。

複数の金融機関などで手続きをする場合には、戸籍の束を何度も提出する負担を軽減できる可能性があります。


相続登記義務化時代に意識したい3つのこと

ここまでの内容を、3つにまとめます。

① 「3年あるから大丈夫」と後回しにしない

相続登記は原則3年以内です。

しかし実際には、登記だけを考えればよいわけではありません。

相続人を調べる
↓
財産を確認する
↓
戸籍を集める
↓
遺産分割について話し合う
↓
申請書類を作る

という作業があります。

相続人が多い場合などは、想像以上に時間がかかることもあります。

「期限まで3年」ではなく、「早めに整理を始める」ことが重要です。


② 一番最初に「必要なもの」を整理する

相続手続きが難しく感じる大きな理由の一つが、

「何が必要なのかわからない」

ことです。

役所へ行ったあとに、

「あの書類も必要だった」

銀行へ行ったあとに、

「戸籍が足りなかった」

となると、同じ場所へ何度も足を運ぶことになります。

まず、

何をするのか
どの書類が必要なのか
どの順番で進めるのか

を整理してから動くことが大切です。


③ 自分でできる部分と専門家に頼む部分を分ける

相続は、

「全部自分でやる」

または

「全部専門家に任せる」

の二択ではありません。

自分でできる部分は自分で進めて、

・相続人同士で揉めている
・権利関係が複雑
・登記内容がわからない
・法律や税金について判断が必要

という段階になったら、司法書士・税理士・弁護士など適切な専門家へ相談する。

この考え方も大切です。


「何から始めればいいかわからない」を減らすために

初めて相続手続きをする方にとって、

一番大きな壁は専門用語ではありません。

それよりも、

「最初に何をする?」

「次はどこへ行く?」

「何の書類が必要?」

「この書類はどこでもらう?」

という、

相続手続き全体が見えないこと

ではないでしょうか。

そこで、相続発生後のご家族が手続きを進めるための実用サポートとして作られたのが、

「相続これ1冊(継承ノ綴り)」

です。

必要な書類や手続きの流れ、チェック項目、遺産分割協議書など、相続が初めての方でも「次に何をするか」を整理しながら進められるようにまとめています。

特許を取得した仕組みを活用し、

相続手続きを「見える化」すること

を目的としたファイルです。


「相続これ1冊」は終活のための商品ではありません

ここは、よく誤解されるところです。

「相続これ1冊(継承ノ綴り)」は、

・生前対策
・遺言書作成
・節税対策
・終活

を目的とした商品ではありません。

相続が実際に発生した「その後」に使います。

大切なご家族が亡くなったあと、

「何から手をつければいいかわからない」

というご遺族が、必要な相続手続きを順番に整理していくための実務サポートファイルです。

いわゆる「生前整理用のノート」とは役割が異なります。

This product is not for “end-of-life preparation” or “pre-death planning”.

It is designed for the bereaved family to manage inheritance and necessary procedures after the person has passed away.


よくある質問

Q. 2024年4月より前に発生した相続も、相続登記義務化の対象ですか?

A. はい。対象になります。

2024年4月1日以前に発生した相続で、まだ相続登記が行われていない不動産も対象です。

すでに相続したことを知っている場合などは、原則として2027年3月31日までが重要な期限となります。


Q. 遺産分割がまとまらず、3年以内に正式な登記ができない場合は?

A. 「相続人申告登記」を利用できる場合があります。

一定の手続きを行うことで、相続登記の申請義務を簡易的に履行できる制度です。

ただし、これで最終的な相続登記がすべて完了するわけではありません。

遺産分割が成立した後には、改めて必要な登記を行います。


Q. 自分で相続登記をすると、どのくらい費用がかかりますか?

A. 登録免許税や書類取得費などが必要です。

相続による所有権移転登記の登録免許税は、原則として不動産の価額の0.4%です。

司法書士へ依頼する場合は、それとは別に専門家への報酬が発生します。


Q. 自分で申請して書類に間違いがあったら?

A. 内容によっては法務局から補正を求められることがあります。

書類の追加や訂正が必要になる場合もあるため、最初に必要書類や記載内容を確認しておくことが重要です。

自分で判断することが難しい内容については、無理をせず専門家へ相談しましょう。


Q. 相続登記をしておくメリットは?

A. 不動産の権利関係を整理し、次の世代へ問題を残しにくくすることです。

登記を長期間放置すると、さらに次の相続が発生して相続人が増えたり、話し合いが難しくなったりする可能性があります。

早い段階で名義を整理しておくことは、将来の家族の負担を減らすことにもつながります。


相続手続きを始める前に、まず全体像を確認してください

相続登記だけを見ても、

戸籍
↓
相続人の確認
↓
遺産分割
↓
必要書類
↓
登記申請

と、いくつもの作業があります。

さらに実際の相続では、銀行口座や保険など、登記以外の手続きも出てきます。

だからこそ、

「今、自分は相続手続きのどこにいるのか」

を把握することが大切です。


相続を始める前に、ぜひ「相続これ1冊」をご確認ください

遺産相続を始める前に、

「相続これ1冊(継承ノ綴り)」

をご確認ください。

書類の確認方法、手続きを進める順番、必要なチェック項目、遺産分割協議書など、

「何から始めればいいのかわからない」

という相続発生後のご家族をサポートするために作られています。

相続手続きは、人生で何度も経験するものではありません。

初めてだからこそ、

全体を見てから、一つずつ進める。

それだけでも、手続きの負担は大きく変わります。

自分で進められるところは自分で進める。

難しくなったら専門家へ相談する。

その最初の一歩として、ぜひ「相続これ1冊(継承ノ綴り)」をご活用ください。

【相続これ1冊の商品ページはこちら】

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※本記事は相続手続きに関する一般的な情報を掲載したものであり、個別の法律・税務・登記についての判断を行うものではありません。実際の手続きは、相続関係や財産状況によって異なります。判断が難しい場合は、司法書士・税理士・弁護士などの専門家や管轄の法務局等へご確認ください。